突然ですが、皆様はファミコンが調子悪いとき、カセットを「ふーっ」と吹いてホコリを払いませんでしたか?
本体に挿してもうまくつかないとき、バグッてしまったとき。吹いてきれいにすると、不思議に直ったんですよね。
なんの取り得もない僕ですが、このカセット吹き(いま命名)の技だけは、結構得意でした。
他の子が吹いても直らない状態をよく直したものです(社会的には本当にいらない特技ですね)。
でも、僕がコレを請け負うのにはもうひとつ理由がありまして。
それは、カセットを守るため。
しょせん子供なので(僕も子供でしたが)、息を吹きかけるときに上手く調節できず、「ぶーっ」という感じの友人がいたのです。
「うわー、カセットにツバとか飛ばしてないのかなあ」と不安になったものです。
ファミコンだって精密機器。そんなことしたら余計に壊れちゃうし、第一汚い。
僕は案外そういうところが気になっちゃう子でしたから、自然と「あ、僕が吹くよ」と買って出るようになったわけです。
紳士たるもの、カセットは、優しく扱わなきゃいかんぜ?
(予断ですが、人の家の笛を平気で吹く子もいて、たまらなく嫌でした)
実際のところ「カセットを吹いたら直る」というのが、意味ある行動だったかどうかはわかりません。
しかし、たまに子供なりに爪楊枝とかで本体をほじくるとホコリや毛(笑)が出てきたことがあるので、まんざら迷信ではなかったのかな、と思っています。
いま思い起こすと、子供たちのとんでもない酷使に耐えてくれたファミコン。
なにかというと壊れる現在のハードと違い、ゲーム機ではなく「おもちゃ」としての根性と、子供たちとの裸のぶつかり合いが感じられるハードでした・・・・・・というのは言いすぎでしょうか。
なんにしろいままでありがとう、ファミコン。
そしてこれからも酷使し倒すので、どうぞよろしく。調子が悪くなったら、僕がひと吹きで直してやるさ(自信満満)。