スクウェア・エニックスのRPGタイトル、「聖剣伝説」シリーズ。
GBをはじめ、現行機種でも続編が作られている人気シリーズですが、
その第1作発売以前に幻の聖剣伝説、と言うか幻の広告がありました。
タイトルはそのまま「聖剣伝説」
発売元がスクウェア、ジャンルがRPGという所までは一緒ですが、
登場キャラクターは、実際に発売された作品とは全く異なるものでした。
プレイヤーキャラクターは広告に載っている限り、10人。
・主人公
・酔っ払いの戦士
・敵に家族を殺され、復讐に燃える戦士
・素質はあるが臆病な騎士
・主人公と同等の力を持つが協調性の無い、ライバル的キャラ
・売り子のウリ坊(子イノシシではなく少年)
・謎のヒーロー・日の丸マン(ピンチを助けてくれるらしい)
その他、失念しましたが、女性キャラ等もいた気がします。
個性的なプレイヤーキャラというだけでも魅力的ですが、
何と広告には「主人公以外のキャラはAI(人工知能)で動く」と
書いてあるではありませんか!
AIという発想、味方の協調性を表すシステムというのは、
当時としては画期的だったように思います。
もちろん、その広告が出されたのはドラクエWが発売される前。
「AI=ラスボスにザキをかけるクリフト」という公式が生まれる前の時代でした。
そんな「聖剣伝説」の広告に、我々ワイルドガンマンズも興味津津。
発売を心待ちにしていたものです。
ただ、幼いながらに「こんなゲーム作るのに、容量間に合うの?」と
心配にもなったんですけどね。
当時としては類を見ない構想の作品だったため、
とてもファミコンで表現しきれるとは思えなかったのです。
その後、ご存じのように「聖剣伝説」は発売されましたが、
我々が見た「広告版・聖剣伝説」とは別作品になっていたのです。
ゲームに限らず、映画、ドラマ、漫画、アニメなど、
初期の想定と仕上がった作品が別物になる事など、ままある事。
「広告版・聖剣伝説」を昇華させたからこそ、実際の「聖剣伝説」シリーズがあるのだ、
という事はわかっているんですが・・・
我々は今でも、10人のキャラクター達が
AIで動く「聖剣伝説」を夢想してしまいます。
今の技術でこそ、当時の構想を実現できると思えてならないのです。
「まんが道」で、
「手塚先生は1000ページの作品を書いて、
それを凝縮させて400ページの単行本にしたのです!」
といったセリフがありましたが、我々は
「いや、それはそれとして1000ページの作品を読ませてください」
という心境なのです。
わかりにくい例えですが。
件の広告、86〜87年頃のファミマガに載ってると思うんですが・・・
日の丸マンが、やけに印象に残ってるんですよね。
当然、我々の手元にはファミマガはありません。
当時のファミマガって売ってるんでしょうか・・・?
「聖剣伝説」の広告だけで良いから、見たいなぁ。